★短編☆

『さよなら。』
だなんて言わないで。
悲しくなるから。

『バイバイ。』
だなんて言わないで。
寂しくなるから。

大好きな君へと手を伸ばしたのに。
ただ、その手は空振るだけだった。

君がどこかへ行ってしまったからじゃない。
それはただ、大きすぎる君に手が届かなかっただけだ。
僕に勇気がなかっただけだ。

それでも、

『さよなら』

でも、

『バイバイ』

でもなくて…。

君には、

『また明日』

って言って欲しかった。

勇気がない僕の、
君への精一杯の我が侭。


ホスト部短編置き場。

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