anothr story

□5刻の侍
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茶屋を辞めて幾日たったのでしょう。


今や、私は人並みに歳をとって、


あなたにはわからないでしょうね。


呉服屋の主人はとてもいい人ですよ。


あなたと違って真面目だし、優しいし。


いつも私を気にかけていただいて。


私は幸せ者ですよ。


帳面をつけながら、昔の事を思い出していました。


あなたと最初に会った

あの桜の木。


今日はもう暇ですし、行ってみようかしら。
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