薔薇乙女小説の時間
□光の集い
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「ハア〜またなのぉ。あなたも大変ねぇ」
「最近は特に大変かしら〜正直メイメイがうらやましいかしら。メイメイのご主人様は強いし、カッコイイし、まったく変われるものなら変わって欲しいかしら…」
「なに言っているのよぉ!!!」
突然メイメイは怒ったように強く光りだした。
「ど、どうしたの。何を怒っているのだわ?」
「私がいかに苦労しているかも知らないのに呑気なことを言っているからよぉ」
「そ、そうなのかしら…」
「そうよぉ!せっかく私がミーディアムを見つけて来たのに、いつまでたっても契約しないし、挙げ句の果てには何であんな病弱なミーディアムを見つけて来たのよって私に文句を言うのよぉ!まったく…本当は気にいっているくせに、素直じゃないんだからぁ…」
「なるほど!お前の素直じゃないのは主人に似たんですね♪」
「ス、スィドリーム!」慌ててレンピカが止めるがすでに手遅れだった。
「何ですって!ふん!あなたはいいわよねぇ〜何の苦労もなくてぇ」
「それは聞き捨てならんですぅ!」
「うゆ?スィドリームも何か苦労しているの?」
「もちろんですぅ!スィドリームは苦労と努力の人工精霊ですぅ。夜中に急に夢の扉を開くように言われるし、主人とマスターとの仲は相変わらずですし、苦労の連続ですぅ〜まったくレンピカがうらやましいですぅ。レンピカの主人は優しくて真面目で、言うことないんじゃないですか?」
「ところが、そうでもないんだよ」
レンピカが人間で言えば肩をヒョイっとすくめるように、揺れた。
「マスターにカズキ、カズキて呼ばれるたびに、どうせ僕なんて女の子らしくないし…何て言ってネガティブモードに突入して鞄に入って寝るまで、ずっ〜と愚痴を聞かされるんだよ」
「そ、それは大変そうなの〜レンピカ元気だしてね」
「ありがとうベリーベル。ところで君は何か不満とかはないの?」
「ど〜せお子ちゃまなベリーベルの事だからスィドリーム達みたいな大人の不満何てあるわけないですぅ」
「そんなことのないの!」
「そ、そうだよね。ベリーベルにだって不満ぐらいあるよね」
ベリーベルとスィドリームが睨みあうようにお互い強い光りを放っているのでレンピカは慌てて間に入って言った。