小
□セクシャル ハラスメント
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ここは、虚夜宮の、大広間。
普段は、十刃達が藍染と会議をする所。
だが、今日は皆、なにやら楽しくおしゃべりしているようだ。
だが、一人、眉間に皺をよせ、ジーっと何かを見ている十刃がいた。
彼の名は、ザエルアポロ・グランツ。
ザエルアポロは、さっきから、彼の兄であるイールフォルトと必要以上にくっついて話している、ディ・ロイをずっと見ていた…いや、睨んでいたのだ。
「ねぇ、カス、セクシャル ハラスメントって知ってるかい??」
ザエルアポロは、怒りをこめて、ディ・ロイに言った。
すると、ディ・ロイは、きょとんとした、顔で、
「へ??何それ??うまいの??」
と、平然と聞いてきた。
その言葉に、ザエルアポロは、またさらに怒りを増す。
「………だ・か・ら!!!!たとえばああいうことをセクシャル ハラスメントっていうんだよ!!!」
ザエルアポロは、大きな声で、玉座のほうを指差した。
そこでは…
「さぁ、ギン。もっとこっちへ」
「…あんな、藍染はん。どこ触ってますの??」
「え?どこも?」
「どこも?やあらへん!!!!今、僕のお尻触りましたやろ!!!?」
という、藍染と、ギンのやりとりが行われていた。
すると、ディ・ロイは
「あれが?」
また、平然と聞いてきたのだ。
ザエルアポロは、怒りを抑え切れなかったらしく、イールフォルトと、ディ・ロイのそばへいき、二人を突き放した。
「わっ、何するんだ?兄弟。危ないだろ?」
「そうだよ。行き成りなんだよっ」
二人は、ザエルアポロの心情も知らないで、そう言った。
すると、ザエルアポロは、右手で、頭を抑え、はぁっとため息をついてから、眼鏡をかけなおし、なにやら、ホワイトボードと、マジックを取り出した。