小
□イールフォルトとザエルアポロ
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ある所にそれはそれはとても貧乏な家族がいました。
夫婦と、二人の6歳の兄イールフォルトと、5歳の弟、ザエルアポロ。
「あぁ……どうすればいいの……もうこの家計では食べていけないわ……子供たちだって……」
夜中、母親は家のテーブルにひじをつき、顔をおさえながら言いました。
そして、母親は子供たちが寝ている、寝室へ向かいました。
そして、母親は寝ているザエルアポロの首に手をあてました。
しかし、母親として、自分の子供を我の手で殺すことはできず、泣きながら寝室を出て行きました。
少しすると、寝室からイールフォルトが出てきました。
あの時、イールフォルトはおきていたのです。
「ど、どうしたの…?イールフォルト…」
「お母さん……お腹すいたの??俺らを食べるの……??」
「な、何を言ってるの、イールフォルト…」
「知ってる…?一番おいしいところは「きゃァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!やめなさい!!!!!」
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「おい…お前どうしたんだ??」
「あなた……子供たちを、明日森の奥へおいてきましょう…それしかもう、うちには生きていく術ががないわ」
翌日、夫婦と兄弟は森の中を歩いていました。
イールフォルトはパンをぽつぽつと落としていきます。
「さぁついたぞ…」
「お腹が減ったら、このパンを食べるのよ…?」
「じゃぁ、お父さんたちは木を伐りにいってくる」
しかし、夫婦は子供のところに戻らず、家に帰っていってしまいました。
「これでいいのよ…これで……」
母親は自分に言い聞かせるように言いました。
が、家の外で何やら物音がするようです。
トントントン…
ガチャ。
父親が、扉を開けると、イールフォルトとザエルアポロがたっていました。
「お、お前たち!!よく帰ってきた!!」
父親は二人を抱きしめました。
母親は恐怖で何もいえませんでした。
翌日、また夫婦は兄弟をつれて、森の奥へ行きました。
次はもっともっと奥深くへ…。
「お腹が減ったら、このパンを食べるのよ??」
そして、兄弟を置いて、夫婦は走って去っていきました。
しかし、家に帰ると、すでに兄弟は家に帰っていました。
「ど、どうして……!?」
母親は恐怖で外に飛び出しました。
そして、目の前にあった木の実を何個かとりました。
そして、翌日の朝、母親はその木の実の入ったパンをイールフォルトに持たせました。
「お、お腹が減ったらこれを食べるのよ」
といって、夫婦はまた、兄弟を森の奥深くへおいてきました。
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