小説・SS

□君の声を頼りに
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「絶対帰ってきて私にただいまって言いにくんのよー」

あいつの言葉が脳裏に浮かぶ。

帰らないと。

なんでこんなに体が重いんだ?
こんだけ血が流れてんだ、ちょっとは軽くなってもいいはずなのに。

ああ疲れた、眠りたい。


やっと里の門がみえてくる。

門のあたりにいたキバがすっとんできた。
なにかわめいていてるが、もうほとんど聞こえない。

アイツはどこだろう。

「い、の……」

それだけしぼりだして、なにもわからなくなった
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