MAIN(乙女ゲーム)

□一輪草
1ページ/8ページ




ある晴れた春の日だ。
いきなり父に「中つ国へ行く」と告げられた。
…本当に、いきなりのことで最初は何を言われたのか分からなかった。
しかし、皇である父の言葉は絶対。
ということで、俺は父と中つ国へと出かけた。


初めて足を踏み入れた中つ国は桜が満開だった。
しかし俺はその桜をゆっくりと眺めることも出来ず、父に連れられ、橿原宮へと行き、豊葦原の女王と対面させられた。
なんでも、女王に第二皇子である自分を紹介するために、この地に連れてこられたのだという。
暫く、女王と話をさせられたが、その後は父と話があるということで、俺は女王の進めにより橿原宮内の中庭へと誘われた。
本音を言えば、呼んでおきながらそれだけか、と思ったが…。
まあ、そんなことを口に出すことなんて出来ず、進められるがままに中庭へと足を向けた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ