裏小説

実験体
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「あゆ、まだ宿題残ってたの。今からやっていくからお兄ちゃんはそのまま待っててね」

「…え、あゆちゃ…」

「じゃあね、お兄ちゃん」

バタッと音を立てて扉は閉まる

「出て来ちゃ駄目だからね?」






───────────



何も音がしなくなった、俺は冷えて震える身体を一生懸命擦りながら浴槽から出てお湯を出す

「…ひっ、冷っ!」

『お兄ちゃーん、お湯は出ないからねー』

遠くの方でしたあゆちゃんの声、とても楽しそうな…

「うわああああ!」

ドアを一生懸命叩く、外側から鍵がかかっているのか出られない、窓も壊れていて全く開かない

寒い寒い寒い寒い寒い…

「あゆちゃんお願い!出してねえあゆちゃん!」

浴室の中に虚しく響く悲痛な叫び声
誰にも届かないその声はいつ彼女に届くのだろう…?




-終-
↓あとがき
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彼はその後どうなったのかは貴方次第で
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