裏小説
□君の事が好きだもん
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「んー、まぁしゃーないか」
ちょっと立ち方がおかしくて笑ってしまった、彼は少し顔を赤くして笑うな、と呟く
意識し過ぎて歩き方までぎこちない浅倉。なんか可愛い
「多目的って…他に目的あるか?」
「あるんじゃないの?車椅子の人やお年寄りが使ったり」
あと僕たちみたいな人も使うけど
彼の言った通り、男子トイレは列が出来る程並んでいた。多分さっきのホラー映画のせいだと思う
反対に女子トイレの方は少なく
「こっちに行く?」
「行く訳ねーだろっ」
もう限界が近いのか子供のように足をバタつかせ床の上を足踏みしている、よくやるけどそれがほとんどの場合逆効果になるんだけど
そんな限界寸前の浅倉を引っ張りながら人目に余り付かない多目的トイレに入った
「意外と使われないんだね此処」
「あの…さ、なんで圭まで入るんだ?お前もトイレか」
「違うよ、僕は水分も取らないようにしたし始まる前にもちゃんとト「だったら出ろよ!」
とうとう股関まで押さえてる、もうホントに限界らしい
「我慢はいけないよ、ほら出しなって」
「嫌っ、見られながらとかは無理だ!」
「…見なかったら良いの?」