幼き戦士

□第一話
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春先のお昼は新隊員の悲鳴が聞こえる隊員食堂

「ねぇ堂上、吉川教官ヒドいと思わない?」
そう叫んでいるのは業務部配属のはずの田中麗である。
その叫びを聞きながら特盛り定食を食べているとても小柄な散切り頭の人物は防衛部配属の堂上葵だ。
「当たり前じゃないの訓練なんだもん。」
「あなたはいいわよね男女混合のハイポートで一位なんだから。
私なんか三十位なんだからね。それにこけたわ。なのになんで腕立てまでしなきゃいけないの?なんでこの私が三十位なの」
「でも女子では二位じゃん。それで文句あるの?」
なんて会話をしていたらいつの間にか吉川教官自体が悪いような話になった。
そこへ
「お前らなぁ、もうちょっとマシな事いえよなぁ。」
話の中心の人物である吉川が現れた。
「げぇ、よ「あ、大河兄ちゃん。此処空いてるよ。
それと、私は言って無いからね。」
そんな事を言いながら次々と葵と田中の皿は空になって行く。
「行こ、堂上!」
「あっ、田中!失礼しますね、吉川教官。」
二人は空の皿が乗ったトレイを持って立ち上がった。
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