ハリーポッターとカミツレの姫君

□帽子の歌と己の力
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夕食を食べて、校歌を歌って、注意事項を幾つか聞いて。
「とても痛い死に方をしたくなければ、四階の右側の廊下へは今年いっぱい近づかんことじゃ。」
これについては平気だ。合唱部でソプラノ担当だったり、軽音楽部でボーカルやったりしていたのだし、楽器もリコーダーでよければある。よってどうにでもなる。
そしてピーブスに絡まれたりしつつ寮に着いて、女子寮に入ると一番奥に一人部屋があった。ただ、扉にでかでかと漢字で名字が書いてある。
『道場』と。
『堂上』なのだが、何をどう考えたのか『道場』。
「先輩、漢字が間違ってるんですけど…」
「え、このスペルじゃなかったの?」
まぁ、漢字とスペルの間違いは似ているが、漢字の場合はとてつもない間違いになりかねない。
「マクゴナガル先生呼んでくる。」
「あ、お願いします。」
「アオイ、どうかしたの?」
ハーマイオニーが近づいてきた。
「えーっと、ハーマイオニーだよね。ちょっと漢字が違って、困ってたの。」
ちょうどそこへ、先ほど先生を呼びに行った先輩が戻ってきた。
「先生が、数日中には直すから今日はそのままで我慢してくれって。」
「そうですか、ありがとうございます。じゃぁ、とりあえず今日はこのままで。」
「え、この漢字じゃないの?」
部屋へ入り、ハーマイオニーに漢字の違いをノートに書いて教えた。
今日はほんとに疲れた。列車での移動も楽しかったし、明日からの授業が楽しみだ。
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