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□誰かの代わりなんて虚しいだけ
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「う゛お゛おぉぉい、ベルいるかぁ」

「ん………うるせ」

「お゛、寝てたのかぁ…」

「だって今日任務休みだし」

「まぁ自由だがなぁ…」

「何、どしたんスクアーロ」

「あ゛?」

「ししっ、元気無くね?」

「そうかぁ?」

「いつもよりうるさくないし」

「……そうかぁ」

「んで、どしたん?」

「ベル、キスしようぜぇ」

「…………は?何、スクアーロそっち系?」

「違ぇ、とは言い切れねぇかもなぁ」

「………うわー」

「いや待て引くんじゃねぇ!」

「いや、引くし」

「お前の年齢と目だぁ」

「…………はい?」

「お前今何歳だぁ?」

「3ヶ月したら16歳だけど?」

「お前の目の色を教えろぉ」

「あんまり言いたくねぇんだけど…」

「良いじゃねぇかぁ俺知ってるんだぞぉ?」

「赤だよ」

「ほら見ろぉ」

「ほら見ろぉ、って言われても」

「良いかぁ?俺がザンザスに最後に会った時のザンザスの歳は」

「16歳、ってこと?」

「そうだぁ。んでよ、目の色まで同じなんだぜぇ?」

「んで、欲情したっつーこと?」

「まぁ、そういうことだぁ」

「うわ、否定しろよ」

「今さら嘘つかねぇよ…っつーことでだぁ、キスしようぜぇ」

「ししっ…結構自分勝手だなぁ」

すっげー…かなり酷いよな
ボスと俺を勝手に重ねてキスしよう、とか
あー、でも無理
断れねぇ
ふざけんなって言いたいけど、断れねぇ

だって俺スクアーロ好きだし
スクアーロが8年間ボスのこと想ってたのも知ってるけど


俺、スクアーロ好きなんだよなぁ
ごめん、ボス
断れねぇ
スクアーロにとってボスの身代わりだとしても俺は好きな奴とキス出来るから、幸せだって
そう思わなきゃ

「隊長結構自分勝手だけどさー…別に良いよ?隊長とキスしても」

「まじかぁ!?」

「ししっ、良いっつってんじゃん」

「ありがとなぁ!ベル!んじゃ行くぜぇ?」



誰かの代わりなんて虚しいだけ


全く幸せじゃなかった好きな奴とのファーストキス

「ベル!ありがとうなぁ!お前の赤い目、綺麗だぁ!」

俺は泣かないように頑張った


終わり

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