treasure novels U
□夜空に咲く花の下で
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「あれ?」
夏休みに出された課題をやるべく
今日は大学で1日過ごしていた
そして、四つ葉荘に帰ってくると
自分の部屋のドアの隙間に
一枚のカードが挟まっているのを見つけた
それを手に取ると
見慣れた文字が目に入る
沙絢へ
見せたいものがあるから、今から俺を見つけて!
P.S ヒントは裏だよ♪
その言葉通り
カードを裏返すと
そこには見覚えのある風景が描かれていた
「この場所に来いってことなのかな?それにしても……やっぱり、すごいな」
そこに描かれているのは
夕焼けに染まるある場所で
こんな小さな絵からも
暖かくて、全てを包み込んでくれる様な安心感が伝わってきて
それはまるで
裕ちゃんの人柄を表しているかのように思えた
「って、のんびりしてる場合じゃなかった!早く行かなきゃ」
一人呟いて
手にしていたカードに力を込めると
足早にその場所へと向かった
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