君は僕の太陽だ!
□It'S Show time!
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ラブレターの件は解決して落ち着きを取り戻したけれど、周りが騒がしいのはいつも通りだ。朝から女の子達に声をかけられる毎日に変わりはない。
ただ、気のせいではないとは思うんだけど、僕自身にも声をかけてくる子がいるようになった。あの一件で何故だかそれがあからさまになったんじゃないかと感じる。
なんだろう? 吹っ切れたというか堰が切れたように押し掛けてくるというか、遠慮みたいなものがなくなったというか。
陽太が僕が女の子達に人気あるとか言っていた事を妙に意識してしまって、つい身構えてしまう僕がいる。
女の子を可愛いとは思う事はあるけど、どうしても恋愛をしようっていう気がないというか、想像を絶するパワーに押されてしまい、気後れしてしまっている。
そんな風に困惑している僕を知ってか知らずか、陽太は相変わらずベタベタとしてきて女の子達を牽制しているらしい。
正直に言うと今はそれが助かってはいるんだけど、最近は「千歳は俺のだから」と公言していて、なんか周りにはその度に黄色い声を発して喜ぶ女の子達がいるんだけど、よくわからない。
わからない事だらけなんだけど、やっぱり一番わからないのは陽太の真意だ。
陽太の言う通りに受け取るなら、陽太は僕をそういう好きな訳で。
でも本当に陽太は相変わらずに接してきて、その、恋人になりたいとか、言ってくるわけでもないし。
いや、言われても困るんだけど。僕は陽太を友達以上に見られるかって言うと、わからないし。
今、好きって言う事がどういう事なのかよくわからなくなってきている。
まだ一応子供だし、恋愛経験が皆無な僕には難しすぎる。