君は僕の太陽だ!

□ラブレターパニック!?
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「陽太! ベタベタくっつくなっ暑苦しい!」

「あ〜ごめんって。千歳〜」

 抱き付いてすり寄ってくる陽太を振り解いて、僕は教室に入った。その後を陽太もついてくる。陽太がこんな調子なので僕達はいつも一緒にいる、というイメージがあるらしい。

 まあ実際僕達はいつも一緒だ。昔からだからそれが普通なわけで。

 僕と陽太は幼なじみだ。

 母親達が親友同士で、家も隣で家族ぐるみで仲が良い。だから小さい頃からずっと一緒に育ってきた。

 月並みな容姿の僕とは違い、陽太はいわゆるイケメンだ。身長は190センチ近いし、すらっとはしてるが細いってだけではなくて、顔はめちゃくちゃ小さいし、足なんか僕の腰あたりから伸びてるんじゃないかと思うぐらい長い。なんと言っても目立つのが髪色と瞳の色。おばあちゃんがフィンランド人で、クォーターである陽太にはその隔世遺伝が現れて、天然の金髪に青色の瞳をしていているのだ。

 そのスタイルに目を付けられスカウトされて、中学生の頃からモデルをしている。

 モデルをしてる、と言うことを鼻にもかけず、柔らかな話口調で優しいし、愛想も良い。今色んな王子が世間を賑わしてはいるけど、“王子様”っていう言葉が陽太ほどしっくりとくる奴はいないだろう。

 そんな陽太は女の子にモテモテなわけで。

 その陽太と常に一緒にいる僕は毎朝陽太目当ての女の子達に声をかけられる羽目になったのだ。

 陽太がこんなにモテると言うのは親友の僕としてはちょっと自慢なんだけど、女の子達の押しの強さに参ってしまっているのが現状だ。
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