続くお話

□愛してるT
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ピンポ〜ン♪

ドアの外を確認して訪問者を招き入れるこの部屋の住人、ムウ・ラ・フラガ。訪問者は手配してあったレストランのケータリングスタッフ。今夜は学生時代の仲間達とのパーティー…飲み会だ。リビングでパーティーの準備をするスタッフ。

ピキーン!

ムウはスタッフの1人から目が離せなくなった。手際良くテーブルをセッティングしていく少年。褐色の肌に金の髪、そして紫の瞳。
「何か?」
無意識のうちにムウは少年の手を握っていた。ムウが口を開きかけた時、後ろから責任者らしい男が声をかけてきた。声の方へ顔を向けた時、少年はさっと手をはずし作業に戻っていった。しばらくすると、玄関が賑やかになり悪友どもがドヤドヤ入ってきた。テキパキと作業する少年に声をかけるタイミングを失ってしまった。
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