続くお話
□愛してるX
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「あっ…」
道路をはさんだ向かい側に、フラガを見つけたディアッカ。
仕事があるからと部屋に1人残され、講義までの時間をフラガの部屋で過ごしたのは、前日の事。フラガのいれてくれたコーヒーを飲みながら、テレビを観たり雑誌を観たりした。部屋を出る前にフラガと自分が使ったマグカップを洗い、テーブルの上にメモを置いた。思いの外居心地が良かったフラガの部屋。フラガの部屋のロックをする時、不思議な気持ちだった。他人の部屋のカギを持っている自分も不思議。他人に部屋のカギを渡すフラガも不思議。“愛しててるから”っと、カギを渡したフラガ……
今日の昼食時に現れなかったフラガの部屋を訪ねてみようと思い、歩いていた。