お宝

□ほら・・・また
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手を伸ばせば直ぐそこにある温もりに触れる。
それは何よりも愛しい瞬間……


   『ほら…また』


プラント臨時評議会代表とカガリ・ユラ・アスハとが調印した文章を交わし眩いフラッシュがたかれる様子がモニターからも見て取れる。
臨時評議会から直々に護衛を言い付かってその様子を見つめながら、ディアッカは小さく溜息をつく。
停戦合意。聞こえはいいが、前回はそこから先が大変だった。今回はどうなるのか……
「浮かない顔ですね」
クルーからの言葉にディアッカは大げさに肩を竦めて見せる。
「そうでもないって」
久しぶりに降り立った地球で、評議委員以外の乗員は上陸を許されていない。それが未だにZAFTを―――コーディネーターを脅威とみなしている人々がいると言う事に他ならない。
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