お宝
□生きている証拠
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温もり…ムウは、ベッドから無様に転げ落ち、地面とキスをした。
「っ…で、ディア!?
いきなり何すんだι」
飛び起きたムウは、ぶつけた鼻を抑えながら抗議するが…
「るせぇ…アンタの間抜けな寝顔を見たら、無性にムカついた…」
「んな…理不尽なι
久しぶりの逢瀬なのに〜、ディアちゃん優しくないっ!」
「うるせぇ!!」
「!…ディアッカ?」
マジ怒鳴りをした俺にふざけてたムウは何かに気づき、だが何が俺の癇に触ったのかわからず、戸惑っていた。
「…アンタが死んだと思ったこの2年間、ずっと忘れようとした…」
「…ディア」
「忘れようとして…忘れられなくて…」
必死に泣かないように我慢するが、視界がぼやけてくる。
「何度も夢に見た…ストライクが粉々になって…アンタを必死に探して…でも見付からなくて…」
ムウが抱き絞めてくる。
「起きると、アンタが居ない現実が…辛かった」
俺は、その腕を振り解き睨み付ける。
…が、その瞳には耐え切れず涙がポタポタと零れていた。
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