お宝

□新宿芸者
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―フラディア―

「…ん?…あれ?」
宇宙に出る前にバスターの整備を、としていたディアッカが見つけたソレ…髪飾りだった。
「なんで、こんなトコに挟まってるんだよ…イザークか?」
ため息を吐くと、しばらくソレを見つめ…
「…久しぶりにやるか!重力があるのは今の内だしな」
と、ソレを持って、どこかへと向かった。

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

「ふぁ〜疲れたぁ。たく、人使い荒いんだから…」
フラガは、打ち合せなど、いくつか押し付けられた仕事をようやく終わらせ、休憩に入るところだった。
が、自分の部屋へ向かう途中…
「ん?」
―トン、トトン…キュッ、トン…シャラ…キュッ―
どこからともなく聞こえてきたリズミカルな音に気付き、誘われるように、その音の元へ向かった。
「!」
そこに居たのは…
月に照らされながら、綺麗に舞うディアッカの姿だった。
ディアッカは、ジャケットと靴を脱いだ軽装で、手には青い飾りの付いた何かを振りながら、跳ねたり、クルクル回っていた。
「………」
フラガは、暫くその姿をジッと見惚れたように、立ち尽くしていた。
ようやく踊りが止まった。
―パチパチ
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