イチウリ小説
□好きになったら負け
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「い、いるわけないだろ!大体なんでそんなこと聞くんだ///」
「いや、別に・・・そっか居ないか・・・。じゃあ、俺にも・・・」
「なに?」
「あ、なんでもねえ。わりぃな石田。じゃあ俺、帰るわ」
「はぁ?ちょっと、黒崎!」
黒崎は「わりぃ」と言って、階段をトントンと
飛び降りるとそのままどこかへと行ってしまった。
僕は彼を呼び止めたけれど、それも遅かった。
その場に残された僕は、階段にしゃがみこんで
ふぅっと息をついた。
さっき一瞬、黒崎が言ったことを思い出した。
『いや、別に・・・そっか居ないか・・・。じゃあ、俺にも・・・』