イチウリ小説
□似たもの同士
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「石田、帰ろうぜ」
黒崎が僕の席に鞄を持ってきた。こうして、帰るのも日課になってる。
僕は滅却師で死神を憎むはずなのに・・・。
いつのまにか、憎む死神なのに、恋人になっちゃうなんてな・・・。
「おい、石田?」
「え?あ・・・うん。黒崎・・・浅野君たちと帰らなくていいのかい?」
「ああ。啓吾たちなら先に帰ってる。だからいいんだよ」
「うん、わかった。じゃあ帰ろう。」
僕は帰り支度をして、僕は立ち上がると黒崎といっしょに教室を出た。
帰り道。
いつも黒崎が送ってくれるけど、特に何も話さないまま、いつも家について
「じゃあ、また明日・・・」とかで終わる。
黒崎は僕と帰って楽しいのか?浅野君たちと帰ってるほうが楽しそうに思うし・・・
それに、未だに恋人とになっても、今までと同じで恋人らしいこともしない・・・
黒崎は・・・僕のこと好きじゃないのかな??
そう思いながら、僕はいつの間にか立ち止まって、自分の手を見ていた。
未だに手をつないだことがない・・・未だにキスも・・・えっちも・・・
それに、会話さえもない・・・。
「・・・石田??おまえさっきからどうしたんだよ?」
「・・・・・・・・・・黒崎は・・・・・」
「あぁ?」
「・・・・僕のこと好きなの?」
「あぁ!?おまえ、何言ってるんだよ!」