イチウリ小説
□叶うはずないのに
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「織姫、どうしたの?」
「ううん、何にも無いよ!ただちょっと目が痛かっただけだよ」
微笑して、あたしは目に溜まった涙を拭いた。
「ね、たつきちゃん」
「ん?どうしたの?」
「たつきちゃん…あたしやっぱ好きだなー」
「へ?何がよ?」
「えへへ、秘密だよ」
あたしはニッコリと笑った。
叶わない恋なのに、諦めることなんてできないや。
でもね、あたしは黒崎君のこと好きだから…だから…
もう少しだけ好きでいさせてください。
あたしは笑って、そのまま雲がひとつない空を見上げた。
END