イチウリ小説
□An important person
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「ろ・・・き・・・」
「っ・・・うぅっ・・・」
「おい、しっかりしろ!黒崎!!!」
「・・・っ・・・い、しだ?」
ゆっくりと目を開けると、心配そうに俺の顔を覗き込んでいた石田だった。
そして、真っ白な天井が見える。
「・・・黒崎、大丈夫か?」
「あぁ・・・」
目を覚ますと、ズキズキと頭の奥底を突かれるような痛みが走っている。
自分の髪が鬱陶しくてかきあげた。
そういえば・・・ここ、どこだ?
自分の家ではないし、制服を着てる石田がいるってことは・・・
「石田・・・ここ、どこだ?」
「此処って学校だよ。キミ・・・もしかして覚えてないの?」
「何がだ?」
石田の方へと視線を向けると、石田は心配そうな目で俺を見て静かに答えた。