イチウリ小説

□好きだから
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もう2年になって、今は初夏。
破面との戦いなんてほんの数ヶ月前なのに随分前のように思えるな。




僕はメガネをあげて、そのまま黒埼のところまで駆け寄る。




「黒崎・・・一緒に帰ろう・・・だろ?」

「っ////あぁ・・・そうだよ。一緒に帰ろうぜ」

「うーん・・・やだ」

「はぁ!?なんだよ、それ!」

「・・・嘘。一緒に帰ってあげる」



ふふっと微笑むと、分かりやすいくらいに顔を赤くする黒崎。
たまには僕も黒崎をからかわないと気がすまないよ。




「じゃあ、鍵を職員室に届けるから先に行ってて」

「おう、わかった。今から自転車とってくるから、校門前でな」

「うん、じゃあね」



僕は小走りで職員室へ向かい、途中の階段は珍しく2段飛ばし。
なぜか分からないけど、今日は浮かれてるよ僕・・・。
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