イチウリ小説

□好きだから
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黒崎はハンドルを握っていた左手を離して、その左手が僕のぎゅっと抱きしめていた手に触れられる。
一瞬胸がドキンと高鳴る。



「黒崎?」

「ずっと・・・好きだぜ石田・・・////」

「・・・ん・・・僕もだよ、黒崎////」



黒崎の顔は見れないけど、彼も顔が赤くて・・・そして僕も顔が赤いのは確かだ。
ただこうして握ってくれた黒崎の手がとても暖かくて、どこか落ち着く。



いつまでも・・・こうして二人でどこまでも果てしなく続く道を自転車に乗っていたい。

ただ僕は素直にそう思った。




キラキラと光る夕日をバックにして、僕と黒崎の乗せた自転車は河川敷をゆっくりと下っていったのだった。



END
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