イチウリ小説
□仕返し
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仕返し
「う〜!寒みー。石田、寒い」
「うん、今日は寒いね」
放課後。
はぁっと息を吐けば、もう白い息が出る季節。
「帰ろうぜ」
「うん」
黒崎といっしょに、横を歩けば、僕はなんだかドキドキして
頬を赤く染めた。
「それにしても、冬はなんでこんな寒いんだろうな」
「地球が回ってて、今の時期は太陽から遠いところに、地球がいるから」
「・・・そんなの、誰だってわかるって」
「じゃあ、僕に聞くなよ」
クスっと笑って言うと、黒崎は「イジワルだな」っと言った。
「イジワルしたから、仕返ししてやる」
「え?って、ちょっと!!」
突然、道端で抱きしめられた。
僕はビックリして目を丸くすると、黒崎は僕の耳元でそっとささやいた。