擬人化アンパンマン小説
□白うさぎと愛しき人へ 〜帽子屋〜
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そういえば、この本の世界に
なぜ俺様が来なければならなかったのだろうか・・・
本の世界に来たなんて
パラレルな世界を信じられないのだ。
「帽子屋の2人」
俺様が、小高い丘を何個も何個も
歩いていくと、丘しかなかった風景がやがて一面森が広がっていた。
少し薄暗くて、不気味な森の中を歩いていくとさっきまで色んな木々が生えて、いた森の中で
優しい外灯の光が差し込んで
そこだけパーティー会場のような飾り付けをしてある場所に着いた。
ピンクのシーツをかけられた
縦長いテーブル。
たくさんのイスが並べられている。
これは確か・・・
アリスの世界では、狂った帽子屋がいるトコじゃ・・・。
またヘンテコリンなヤツが考えると頭が痛くなった。
疲れた足を休めるために、開いてあったイスに座った。
「はぁ・・・疲れた。早くもとの世界に戻りたい・・・・」
「何か、お困りですか?お嬢さん」
「!?」
びくりとまた体を震わして、声のした後ろを振り向くと
香ばしい香りのした出来立ての、ホール状のチーズケーキを片手に持ってピンクのハット帽を被り白のタキシードを着た食パンマンがいた。
「しょ、食パンマン!!??」
「ハイ。なんでしょうか?」
ニコっと笑って小首をかしげる
コイツは元の世界に居る
変態で辛のストーカーで
いつも、自信満々かつナルシで
自慢するヤツとは全然違ったような感じだった。
テーブルに出来たばかりのチーズケーキをおいて、
俺様の隣に座り、そっと頭を撫でた。