擬人化アンパンマン小説
□HELLO
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HELLO
「おはよう」
「・・・・・・・朝からキツイのだ・・・」
朝、自分のベッドの隣には満面の笑みで笑った餡の顔があった。
俺様に腕枕をして、髪を撫でている。
心地いいけれど、いきなり目を開けたらこいつの顔はキツイのだ(失礼か?)
「あのさ、朝の挨拶もせずに「朝からキツイ」はないでしょ?
だいたい、僕が隣で眠っていることは、僕のファンの子はみんな
悩殺されちゃうんだよそれなのに、君は・・・ちょっとは嬉しいと思ってよね」
ペチャクチャ。
耳から通って耳から抜けていくのはこういうことか。
朝からおしゃべりなやつなのだ。
頭が未だにボーっとしている俺様には、餡の言葉は少し聞き取りずらくて
ふぁーっとあくびをした。
それが気に喰わなかったのか、餡は少しムスっとした表情になった。
けれど、俺様は特に気にすることなく、また眠りにつこうと思ったとき・・・・
「なーんで、僕の話を聞かないかな〜??」
「んぁ?なんなのだ??」
「はぁ・・・ちょっと僕傷ついたよ・・・」
「え?あ、え??」
スルリ。
心地よかった腕枕がなくなった。
俺様は、起き上がって小首をかしげた。
そして餡は少し寂しそうな目をして「バイバイ」っと言って
ちゅっとおでこにキスをした。
何がなんだかさっぱりわからずにいると、上半身裸だった餡はシャツに手を伸ばしてシャツを着込んだ。