Novel2
□なんだかすごい祭り
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「「ねぇねぇ!葵」」
勉強しているところに、
幼い甥っ子が声をかけてきた。
「葵って呼び捨てるなよ。
せめて、葵お兄ちゃんと呼べ。」
「ねぇねぇ、葵ちゃん」
「……」
さすが兄さんの子。
一筋縄じゃいかないな。
「なに?ともゑと菫?」
「あのさ、一緒に駅まで
行こう?」
「えっ?さっき二人で
行ったんじゃないの?」
「いいから!」
「いいだろ!」
「だって、オレ、
勉強してるし…。」
「……グス」
「……うぇ。」
ヤバい……泣き出しそうだ。
「わっ、分かった!
行けばいいんだろ!?」
「やったぁ!」
くっ、嘘泣きだったか!
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