頂き物

□女の子の夜話は無制限!
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「で?あの男子たちの中だったら、誰がいいの?」



大浴場での入浴を済ませ、パジャマに着替えて、布団も敷き終わった女子部屋。



今日は中忍試験の同期で強化合宿に来ている。



寝る準備万端で、サクラ、いの、ヒナタ、テンテンが始めたのは、やっぱりちょっと浮ついたお話。



口火を切ったのは、一つ年上のテンテンだった。



「えー?誰がいいってどういうことですかぁ?」

いのはそう応じつつも、すでに目を輝かせている。

サクラが、来た来たというように布団の上に座り直した。

ヒナタも質問の趣旨はなんとなくわかっているらしく、顔を赤らめてモジモジしている。



「決まってるじゃない!付き合うなら誰かってことよ!」






えー!やだー!そんなのー!

と、サクラといのが視線を合わせ、バチッと火花を散らす。

先を争うように声を張り上げた。

「サスケくんに決まってます!」

その勢いに、テンテンとヒナタはたじたじになって後ずさる。

「確かにかわいい顔してるわよねー。彼のどんなところがいいわけ?」

テンテンは二人に聞いた。

いのが、もちろん、と握り拳をつくる。

「クールで渋いところです!」

いのの返答に、サクラがふふんと鼻を鳴らした。

いのが顔をしかめてサクラを睨む。

「なによ」

「まぁいのは知らないかもねぇ。サスケくん、最近は結構よく笑うのよ。私の前では、ね」

サクラの勝ち誇ったような表情に、いのは憤懣やる方ない様子でつくった拳を震わせる。

「サクラァ、あんたサスケくんと同じ班だからって、調子乗ってんじゃないわよぉ!」

「あらぁ?運も実力のう・ち。私の方がサスケくんに相応しいっていう証拠よぉ。
あ、班は先生が決めたって言うし、周りから見ても私の方がサスケくんとの相性がよかったのねぇ」

「ムッキー!!」





ひとしきり騒いだ後、ようやく体力が尽きたのか、二人は大人しくなった。

よほど興奮していたのだろう、肩が大きく上下している。



はたと我に返ったらしく、いのがテンテンの方に身を乗り出した。
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