頂き物
□女の子の夜話は無制限!
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「ハッ…ハックショーン!」
隣の男子部屋では、ナルトが盛大なくしゃみをしていた。
「なんだナルト、風邪か?」
キバがナルトを振り返る。
「たぶん隣でサクラちゃんがオレのこと話してるってばよ!」
ウキウキと壁を見るナルトに、シカマルが白けた視線を送った。
「お前の噂してるってのは、あながち間違っちゃいねーかもしんねーけど、ろくな話じゃねーぜ、たぶん」
「同感だな」
サスケが口を添える。
「ぬぁにおぅ、サスケェ」
「ふん」
少し離れた位置では、リーが腕立てを、ネジが壁にもたれて本を読んでいた。
「テンテンたち、何をしているんでしょうね」
「興味ないな」
「夜に女子がすることと言えば、恋の話と相場は決まっている」
シノがボソリと呟くが、それは誰の耳にも届いていない。
その後、女子部屋では、いまだ固まったままのヒナタを横目に、
「結婚するなら誰か」という話題で盛り上がっていた。
「みんな今頃、夜のお菓子パーティーしてるのかな…」
チョウジは、病院の窓から夜空を見ていた。
「僕も行きたかったな、合宿…」
そう、チョウジは数日前の食べすぎが原因で、またもや病院に搬送されていた。
おかげでこの合宿には不参加である。
「グシュッ」
一つくしゃみが出た。
「誰かボクのこと話してるのかな」
ちょうどその頃、女子部屋では、チョウジなら妻も子どもも愛してくれそうだという意見が、家計の食費問題で却下されたところであった。
お泊りの日の女子の夜は長い。