火雲
□プロローグ
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その日、木ノ葉病院で女児と男児が産まれた。
あやみ、サスケと名付けられた2人の赤子の母親同士は忍者学校に入る前からの友人で、何をするのも一緒という大親友だった。
そんな2人は隣同士のベッドに入院し、同時に陣痛を迎えてほぼ同時に出産したのだった。
ミコトの元に親友の訪れがあったのは産休が明けた晩秋の頃だった。
「ごめーん、ミコトいる?」
「いるわよ。どうしたの?」
「旦那と私に泊まりがけの任務が来ちゃってさ。悪いんだけどあやみを2、3日預かってもらっても良い?」
「もちろん。貴女の頼みだもの」
「ありがとう!お願いします!!あやみ、お母さんは任務に行ってくるね。帰ったらすぐ迎えに来るからいい子でいるんだよ。じゃあミコト、私行ってくるね」
「いってらっしゃい、気を付けてね!」
「うん、ありがとう!行ってきます!!」
数日後―ミコトの元に帰ってきたのは血を吸った忍服の切れ端だけだった。