火雲

□憧‐W
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「ねぇサスケ、いよいよ明日だね」

「うん、明日から忍者学校だな!楽しみだなぁ」

サスケとあやみは縁側でごろごろしながら空を眺めた。

明日から忍者学校1年生。忍になるための第一歩だ。

さらに今日は兄さんが帰ってきたら手裏剣の新しい技を教えてもらうことになっている。

嬉しいことずくめで頬が緩む。

「あっ兄さん帰ってきた!」

あやみが身を起こすと少しして扉が開く音がした。

「えっ何でわかったんだ!?」

「んー…なんとなく?」

2人揃ってお帰りなさいを言い、早く修業に行こうと急かした。


―――――――
―――――
―――


「的つけ終わったよ!」

あやみが声を張り上げるとイタチが頷く。あやみとサスケは物陰からじっと8つの的を凝視した。
配置された的の中央にイタチが立つ。彼からは完全に死角となる位置にも配置された的もある。

期待半分不安半分の視線をイタチに向けた。

フッとイタチの姿がかき消えた。
かなり高いところでとんぼを打ち、クナイを構える。
放った4本のクナイにさらに4本のクナイを当てる。

直後、クナイが的に刺さる音が聞こえた。


「兄さんすごいよ!岩の死角もど真ん中だ!」

サスケとあやみが8つの的を確認して回ると、クナイは見事にそれぞれの的の中央に刺さっている。
2人は感嘆の声を上げた。

「私もやってみよっ」

あやみはそう言うなり中央に飛び出し、地を蹴った。

「あっこら、よせ!」

兄の慌てた声が聞こえたが、もう飛び上がってしまったものは仕方ない。

あやみはクナイを投擲してみた。
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