火雲

□憧‐Y
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「よーし、上期の成績表を返すぞ。出席番号順に取りに来い」

サスケとあやみは連続で成績表を受け取り、そっと開いた。

見えたのは沢山の1と幾つかの2。2人の動きはほぼ同時に止まった。

「あやみ、ちょっと頼みたいことがあるんだが」

「奇遇だな。私もだよ」

「「成績表見せて」」

引ったくるようにしてお互いの成績表を見る。

「1、2、3…なんだ…あやみと同列1位か」

「それはこっちの台詞だよ!ちくしょーもうちょっとで抜けるんだけどな」

いわゆる筆記の試験は2人とも全て満点だから当然同列1位。チームプレーや戦術はあやみの方が優っているが、体術やいわゆる忍術はサスケの方が優っている。

個人としては体術や忍術を得意とするサスケと忍具術や策略術を得意とするあやみのタイプの差から2人とも1位だった。

要は2人で全ての1位2位を網羅している。

2人は悔しそうに顔を見合せ、それでも満足そうな笑顔を浮かべた。

「これ2人で父さんに見せたら誉めてくれるかな」

「うん!兄さんも誉めてくれるかな」

「…あやみって兄さん大好きだよな」

「え?だって強いし優しいじゃん」

ふーん、とつまらなさそうに呟くサスケを不思議そうに眺めると成績表をカバンの中に押し込んだ。




(あやみちゃんてばクラス順位何番?)
(…一応1位かな。ナルトは?)
(…………27位だってばよ)
(………………そっか…)
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