詩
□ゆりかご
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少女は眠る
茨が絡み合い、真っ赤な薔薇が咲き乱れ
白い羽が少女の体を包み込む
蒼い空が闇の空に
金色月は銀色月に
銀色月は赤色月に
月は大地を駆け星は大空を舞う
光は踊る
眠れる少女のために楽しいダンスを
闇は歌う
眠れる少女のために楽しい子守歌を
墜ちてしまった悲しい天使のために
お空へ帰れない悲しい天使のために
夢の世界にいる少女は幸せ?
閉じられた瞳の色は何色なのかわからない
桜色の唇が紡ぎ出す声は聞いたことがない
眠り続ける少女は微笑を浮かべる
箱庭の世界で少女は微睡み微笑んでいる
ならばそれが少女の幸せ
光は踊る
眠れる少女のために楽しいダンスを
闇は歌う
眠れる少女のために楽しい子守歌を
茨が絡み合い、真っ赤な薔薇が咲き乱れ
白い羽が少女の体を包み込む
心地よいゆりかごに揺られ
少女は眠る