book

□頂き物
2ページ/7ページ

『似たもの同士』
小梅と花梨/緋紗奈様(沖銀←山)



『似たもの同士』
俺の恋人は、強度の“ツンデレ”だ。
沖田の日記の一部である。
その後には、
“甘い物が大好きで、猫みたいに綺麗な銀髪をもち……”と続く。
山崎は、それを読んでしまい、少し、イラッと来た。
日記は、掃除に入った際に放置していたのを見つけた。
わざと見たんじゃなくて開いていたから、見えたのである。
そこは誤解しないで欲しい。
その日記の持ち主は今、市内の見回りに出ていた。
山崎は、一人、銀髪の侍の事を思い浮かべる。
瞬間に、沖田に襲わているシーンが浮かんだ。
山崎は、掃除を中断すると外へ駆け出した。




その頃、銀髪の侍……銀時は、沖田の奇襲を受けていた。
「旦那ぁーっ!!」
「うわっ」
玄関を開けた瞬間に、押し倒される。
「ちょ……重いって!」
のっかかって抱きついてくる沖田を、懸命に足で蹴った。
しかし、
「だーんな」
「ん?!」
唇を奪われる。
軽いものだったが、それだけで、身体から力が一気に抜けた。
「誘ってるんですかぃ?」
急に抵抗を止めた彼に意地悪く、問う。
銀時は、首を横に弱々しくふった。
(神楽たち居なくてよかったー)
半分安心しながら、銀時は、ふと外を見る。
「ぎゃあああっ!!」
そこには、逆光で沖田をぶん殴ろうとしている山崎の姿があった。
「旦那?」
「お、お、お、沖田……くん……後ろ」
ミントンのラケットがふりおろされる。
沖田は、それを振り向き様に、
真っ二つに切り裂いた。
「山崎、なにすんでぃ」
沖田が、刀を納めながら問う。
山崎は、怒りを露に沖田に食ってかかった。
「沖田隊長っ、旦那になんて事してるんですか?!」
「別に、山崎が気にする事でもねーだろィ」
確かにそうだが
「だ、旦那が嫌がってるじゃないですか!」
「ツッコむ所は、そこ?」
銀時が途中で口を挟む。
沖田とキスした事は問わないらしい。
山崎は、軽くスルーすると
「俺の旦那に、変な事、しないでください!」
と叫んだ。
「山崎ィ、いつから旦那は、山崎のになったんでィ?」
沖田の顔に影がおり、怒りが沸き上がる。
「あのー」
嫌な予感が、身体を駆け巡った銀時は、口を挟んだ。
しかし、無視。
「山崎……いっぺん死にたいですかぃ」
「沖田隊長こそ」
ジリジリと、間合いを取り、ミントンVS刀という、不釣り合いな戦いが始まろうとしていた。
「俺は、俺のだけどー?」
完璧無視。
銀時は、腹が立ち、沖田を殴ろうとしたが、
「死ねぇぇ、山崎ィィィ!!」
戦いが始まってしまったので、無理だった。
戦い方を見ていると、やはり、沖田の方が、一段上。
山崎は、苦戦を強いられていた。
しかし、先ほどから出る足、刀やミントンをふる方向は全く一緒。
銀時は、ため息を着くと戦い続ける二人を置いて一人、居間に入っていった。


似たもの同士の戦いは、終わりを一向に見せない。
そのうち日がくれた。
似たもの同士は戦い続ける。
銀時は、アホらしくなってきて、一人、浅い眠りについた。



緋紗奈様より相互記念で頂きました。

沖田君が日記書いている事に萌えました!ラケットで対抗している山崎がツボで(笑)
沖銀←山崎も大好きなので嬉しいです〜♪


緋紗奈様。萌え小説有難うございましたー☆(^O^)
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ