時を走る少年

□タイムリープ
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…時間はね、巻き戻しや早送りは出来ない――



だけど、赤也は戻って来れた――





赤也が時間の流れから飛び出したって事なの――




「はぁ…やっぱりアレは夢だったのかな」



ぼんやり呟く。
そんな非現実的な事が起こるのかよ



…けど…違う捕え方をしてみよう



「いや、命が助かっただけでもすげーよ、俺にはきっと使命があんだな、きっと!」



…バカみてーだな、俺



「まぁ、良いや帰るか」



今日の晩飯何かなー



立ち上がり歩きだす


『なぁ、知ってっか?石投げって上手くやると





石が別の場所にワープすんだぜ?』



俺はつい足を止める。
そして、子供達の会話を聞く事にした。



『ワープぅ?』



『マジだって!こうやって右手に石を持って、凄い勢いをつけて…投げる!』



バシュッ



パシャンパシャンッ!



『全然違う所から出てくんだぜ!』



『へーっ、まじスゲーかも』



ワープ…。
確かにあの時は勢いがあった…
勢い…



『よーし、もっかいやるぜー!1、2の…』



俺は不意に走りだす
海に向かって…



『3っ!』




ダッ




頭の中にさっきまでの出来事が脳裏に流れる
そして…







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