星々の囁き(創作詩)

□創作詩〜恋愛〜
21ページ/28ページ

灰かむり姫の涙
星嵐 渚


もう 二人で過ごした刻は終わったよ と
十二回目の鐘の音が残酷に告げる
ここに ガラスの靴を落として行っても
貴方は追っては来ないでしょう

私は 一人
あの暗く薄汚れた日常へ戻るだけ

貴方は また
あの煌びやかな世界で生きてゆくのでしょう

二人は 生きる世界が違いすぎて
たとえ愛し合っていたとしても
その壁は厚く 大きく 避けられぬものでした

弱虫な私は ただ 涙し
己の運命を呪いながら
ただ 貴方との一夜の思い出と共に
夢の中で生きてゆくのでしょう

さようなら

私の、光…
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ