星々の囁き(創作詩)

□創作詩〜恋愛〜
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明日は 晴れるよ
星嵐 渚

穏やかという言葉が
お似合いな
天気だけがご機嫌な
秋の空
たった独り
置いてきぼりをくらった
雲が 
今のあたしと
ダブッて見えて
「バカみたい」
懐かしいあなたの声 
あたしのつぶやきに
溶けてゆく

退屈な日常を駆け出して
今ならこのま
ま飛べると思う?

両足にまとわりついた
暗い現実(おもり)を
認めたくない
ただそれだけで
自由を求めてたあたしに
あなたは何も
答えてくれなかった

突き抜けてく 冷たい風 
二人の夏
終わりを告げる
鐘(チャイム)みたいで

本当は分かってたの
あたしじゃ駄目って
事ぐらい
それでも夢ぐらい 
見ていたかった
うたかたの恋と
呼ばれても

一緒に終わろう 
幻に生きていく事は 
二人あの日みたいに 
笑えなくなるのなら
たった少し 
離れるだけだよね
またきっと 
あえる日が来るよ
「じゃあね」 
背を向けたあなた 
肩が震えて
見えた気がした

ずっと幸せであるように
今のうちに
ちゃんとしとかなきゃ
周りのくだらない
お説教を聞き流す
何故
こんな事ばかり
してるんだろう
将来(みらい)を描く
事に夢中なあたし 
あなたは隣で
空を眺めていたね
でも 
同じ場所(ところ)に 
いるはずなのに 
目指す「未来(あした)」は
違ってて・・・・。

すれ違う 
ココロのゆく路は 
どこまで行けば
終われるの?
出口がない 
闇の中を 
あたしは独りで歩き出す

嫌になるくらい 
今日は晴れてるね
人の気も知らないでさ
明日も今日と 
同じだね。  
昨日も今日と 
同じだったよ。
交わせる言葉は 
もうないけど
せめてこの空だけは
二人で見よう

明日は 晴れるよ・・・・・。
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