仮黒子

□未来は過去を(仮)2
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色鮮やかに見えていた景色は楽しかった
濁りだし曇ってきたのはいつの頃だっただろうか
全中三連覇を成し遂げてからといものバスケが楽しくなくなった
つまらない、やる気の殺げた相手と戦うほど苦痛なことはない
桐皇学園バスケ部が新体制になりあの人が憤怒しながら
屋上に来るのが日課になっていた
たまに、言い争いになって、殴ったりするけど
煩いあんたが悪い・・・多分
自分のクシャミで目が覚めた
冬の日差しが温かいのは日中だけで、夕方になると急激に冷え込んでくる
体を震わしてから、髪を掻きながら、欠伸をする
若松さんが怒鳴り散らすように屋上の給湯を上って来るのだが
(今週一度もコネー)
疑問とモヤモヤを解消させるために
久しぶりに体育館へ足を向けた
「チース」
相変わらずバスケ練習をしている部員の横で桃井がこちらに気が付いて駆けてくる
「青峰くんが、練習に来るなんて」
以外とでもいう表情に、どれだけサボっていたのかが明白に物語っていたが
それは無視する、これに拘ると面戸くせーし
辺りを見渡せばいつも五月蠅いあの人の姿は見当たらなかった
確かに部は活動している、それなりに活気はあるがどことなく違和感を覚えた
「・・・若松さんなら、お休みしているよ」
幼馴染に見透かされていようで、頭の後ろを掻いてちげーよ言い返せば
「若松さん、入院していて、明日、復帰するって」
「へ〜、ベ「別に気にしてないならいいよ、でも、この前の、理科室火災で被害者若松さんらしいよ」余計な情報を教えてくれる、有り難迷惑だが
火災事件は全学年が知っている事件だ、理科室のガス漏れとして話は片付いているはずで
一人、理科室に閉じ込められていた、生徒が自力で脱出したと
それが若松さんだったとは、思いもよらなかったが、普段からクラスに居たりとかは余りしないで、サボっていたツケだろう
何となく居心地が悪くなってきたので
「へ〜、帰るわ」
どう反応していいのか、戸惑ってしまったせいで
帰ろうとする俺に桃井は明日、絶対来てねと釘をさされた
たまに桃井の勘の良さに参る
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