消失教室〜八犬伝第2部〜(完結)

□時間の無駄
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「聖、覚悟しな!」
穂花は、ナイフを向けた。
「座れ、頭が高い」聖の言葉を耳に入れた瞬間、穂花は、その場にしゃがみこんだ。
「くっ…」
「ちゃんと座ったな…いい子だ」
聖は、穂花の頭を撫でて言った。
「よしやがれ!!」
宏典の人形が聖を取り押さえた。
「王を押さえるとは無礼な!!」
聖がもう一度言葉を吐くと、宏典は、その場に土下座するような形で倒れ込んだ。
「なんだ…いったい…コイツの魔法は?いくら重力を操れるとは言え、あまりに、凄すぎるじゃねえか」
宏典は、青ざめて聖を見た。
「聖!!」
莉央は、聖の口を『束縛系』の魔法で塞いだ。
「あんたの魔法は、その口から出る言葉が媒介なんでしょ!!一時的に封じたよ!」
「ほう…」
聖は、一瞬のうちに莉央の間合いに入り込み、腹部を殴った。
「うっ…」
莉央は、一瞬うめき声をあげて倒れた。
「莉央!」
遊羅は、莉央を一瞬のうちに安全な場所へ運ぶと、聖を睨んだ。
「よくも莉央を傷付けたな!!!」
「うるさいぞ」
莉央の魔法が解けた聖が言葉を発した。
「こんなもの!!!」
遊羅は、気迫で聖の重力を押し返した。
「チッ、本気でやるか」
聖は、拳銃を二丁持った。
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