AFTER SHORT STORY

□一生かなわない相手
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「それにしても、優子さんが、羅舞さん達の育った孤児院で親代わりになるとは思いませんでしたよ…」
雅人は、可愛らしい優子の笑顔を見つめながら言った。
「当然れしょ!!!羅舞クン達だけじゃにゃいんだよ!!!苦しんでる子ども達は!!」
「そうですね…それに、その方が優子さんらしいですよ、昔から困っている人や弱い人のために詐欺をしてきた程ですしね…この間なんて、子どもを助けるために詐欺を働いた相手に怪我をさせられて…」
雅人は、羅舞達にすら見せたことのない辛そうな表情をした。
「いいの、それで沢山の人が救われりゅなら…それに、なんだかんだ言って雅人もここで一緒に居てくれりゅし!!!」
「それはどういう意味です?」
「そのままの意味らよ!!!あたし、雅人が敵になったとしても、雅人に抱かれて死ぬにゃら別にいい!!!それ程雅人がしゅき!!!」
優子は、雅人に飛び付いた。
『やれやれ、私をここまで惚れさせるとは…とんだ天才詐欺師ですね…ただ、あなたは私の手が届かない程美しすぎる…まるで揚羽蝶のようだ…』
「やれやれ、あなたは本当に殺し文句しか言いませんね…かないませんよ…」
雅人は、そう言うと優子の唇にキスをした。

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