消失教室〜八犬伝第2部〜(完結)

□つかの間の安息
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遊羅達は羅舞達の家に入ると、久しぶりの安息に身を委ねた。
「今日は泊まっていけよ、外は危険すぎる、詩音も寝てて良いよ」
「ラヴ、ちょっと待ってよ!あたしまで寝たらラヴに負担がかかりすぎるじゃん!!!」
詩音が、羅舞を気遣う表情で見ながら言った。
「ああ、そこは、心配ねーよ、今日の夜は、光にも俺達の家を見張ってもらうから」
詩音は、その名前を聞いて、驚きの表情を羅舞に向けた。
「光!何で来てくれるの!!」
「暇だからだよ〜」
聞き慣れた、飄々とした言葉と共に光が、二人の家に入った。
「お、随分早いじゃねーか」
羅舞は、光を家に入れた。
「この人が、犬海光…?」
「噂より、弱そう…そう思ってるだろ?」
宏典の呟こうとした言葉を羅舞が代わりに言った。
「アタシも宏典に賛成さ、こんなチャラそうな男が強いなんて信用できないね!」
穂花も抗議するように大きな声で意義を唱えた。
「まあ、チャラいのは性格だからねぇ…こればかりはどーも…」
光はそう言いながら窓の隙間を狙って銃を撃った。
「!!!」
「当たったかな?」
光が撃った窓の外を見ると、男が腕を押さえて倒れ込んでいた。
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