消失教室〜八犬伝第2部〜(完結)

□この先の日常
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遊羅達が慶事を倒して二日が経った。
「遊羅!!!!火のついた紙を魔法で少量の水を出して消すだけと言っただろう!もうすぐ魔法実験室いや、学校中を洪水にするところだったんだぞ!!!!」
「す、すみません先生…で、でも…」
「でもじゃない!」
遊羅はいつものように魔法を失敗し、教員に怒られていた。
そして莉央も…
「え〜じゃあこの現代語訳を…七咲」
「おい、莉央!呼ばれてるぞ!」
「莉央!」
「…ふえ?寝ちゃってた」
「莉央!このままじゃヤバイぞ!前回も赤点だったんだから!」
「もう!そういうこと言わないでよ先生のバカ!」
莉央は、今日も普通の授業はできずにいた


放課後
4人は屋上に集まった。
「皆、何があったか忘れてるよ、アタシの友達は慶事が消した1日をまるで覚えてなかった…」
穂花は悲しそうな顔で言った。
「いや、それよりも、慶事の存在そのものが消えてるんだ…穂花は風紀委員長っていうことになってやがる、慶事の奴が最期に消した、いや消したかった『自分の存在』と『あの1日』なんだろうな」
宏典は冷静に持論を語った。
「ねぇ…慶事はどうしてこの世の中を消したいとか思ったのかな?」
莉央は、疑問を率直に口に出した。
「それはわからないよ…でも僕が言えることは…平凡な日常が戻ったってこと…それと…慶事のように、この世を憎む人が少なくともこの学校から産まれないようにするように努力しないといけないってこと!」
遊羅は皆に言い聞かせた。
「うん!そうだね!」
「ああ!」
「出来るよね!」
4人は寮へと帰っていった。


〜第2部〜
  完

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