八犬伝ー日本再生伝(完結)

□熊本
〜怪物都市〜
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8人はその怪物の元へと急ぐため主人の車に乗り込んだ。
「あなた方はそのように人々を殺害していたのですね…」
雅人が唐突に呟いた。
「何言ってるんですか!」
主人は、雅人を睨んだ。
「そうですよ、苦しんでいる人に向かって何て事言うんですか雅人さん!」
羅舞が雅人に抗議した。
「その『苦しんでいる』という事自体不自然なんですよ…」
「「「「「「「不自然?」」」」」」」
雅人以外の7人は全員首を傾げた。
「おかしくありませんか?そんな危険な怪物なのに『苦しんでいる』で済むのは…寧ろ『何人も殺されている』の方が自然じゃないですか…それに…車が無傷なのは不自然すぎませんか?」
「「「「「「「あ!!」」」」」」」
7人は、気付いたように声を上げた。
「さあ、言い逃れてみてください」
すると、主人が開き直って笑った。
「ククク、ああ、その通り怪物を操っているのはこの都市の奴らだ!知った所でどうなる?死ぬだけだぞ!」
主人は、8人を車から下ろし、怪物を目の前に呼んだ。
それは優々と高層ビルを越えてしまう程巨大であった。
「仕方ない、本気でやるか」
大河が、一歩前に出て言った。
「面白い!本気とやらが通じるかやってみな!!」
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