消失教室〜八犬伝第2部〜(完結)

□遊羅の正義
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「倒す?俺を俺の魔法を見切れないくせによ」
「『低下系』の魔法で気配を消すんでしょ?」
遊羅が話し終わると同時に治虫は、遊羅の背後に回り、遊羅を斬った。
「ッ!!!」
「どうした?英雄の息子が俺の剣も見切れないのか?それとも、俺の気配と斬った感覚がなくて避け切れないのか?」
『しまった…誤算だった…たかが感覚を低下させるだけの能力だと甘く見てた…これほど狡猾に攻めてくるとは思わなかった』
遊羅は、なんとか治虫の刀を掠める程度にしながら呟いた。
「そんなんで受け切るつもりか?」
治虫は、遊羅の腹部を刀で刺そうとした。
「…」
遊羅は、あっさりとその攻撃を避けた。
「一体なぜ、いきなり避けれたんだ?」
「簡単なことさ、君の攻撃に合わせて僕が槍の切っ先で君の刀の攻撃方向を変えたのさ…君には分からないようにね…さあ、今度は僕の番だ」
遊羅は、魔法で治虫の背後に一瞬で回り、槍の後ろで背骨を突いた。
治虫の体は痺れて動けなくなり、刀を手から落とした。
遊羅は、槍で治虫の脚を貫き、治虫が倒れたのを見ると遊羅は、教室を後にした。
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