消失教室〜八犬伝第2部〜(完結)

□結界の外
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「早く、階段を降りよ」
莉央は、全員を誘導するように下へ降りた。
「莉央、お前の魔法でこの魔法を凍らせられるか?」
「わかった、やってみる」
莉央は、魔法で凍らせようとしたが、その魔法が凍ることはなかった。
それどころか、『捕食系』の魔法は更に巨大化し4人を襲った。
「魔法まで無限に喰うのかよ!!ん…魔法を無限に喰う?そうか!!オイ、みんな!!外へ逃げるぞ!!!」
宏典が何かを思い付いたように校庭へ走り出した。
「「なるほど…そういうことね」」
遊羅と穂花は、宏典の意図を理解し、校庭へ出た。
「ま、待ってよ!一体どういうこと?三人とも、逃げ場が無くなっちゃうよ!そんな正門前になんて逃げたら!」
莉央は、焦りながら言った。
「大丈夫、莉央、僕を信じて」
遊羅は、莉央の側に寄って言った。
「…ッ!わ、わかった、私の命遊羅に預けるから」
莉央が遊羅の近くに行くと同時に、『捕食系』の魔法が遊羅達に迫った。
「今だ!みんな同じ方向に避けろ!!!」
『捕食系』の魔法は、消失結界を喰い破り、先へと進んで行った。
「よし、思った通り!このまま、遊羅の両親の所へ行くぜ!!!」
宏典は、遊羅の家へと急いだ。
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