消失教室〜八犬伝第2部〜(完結)

□泥の女
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「さあ、ペッタンコの英雄さん…あたしを倒してみなよ」
「また、言ったね!」
詩音は、杖を振って霧を発生させた。
「コレが何?」
「コレであんたは、あたしの場所がわかんないでしょ?あたしは、あんたの場所が分かるけどねっ!!!」
詩音は、杖で響子の顔面を思い切り殴った。
「う…」
「立てないよ、『強化系』の魔法ですっご〜く強く殴ったからね〜、その無駄にデカい胸も『削減系』の魔法で削ってあげよっか?響子ちゃ〜ん」
詩音は、満面の黒い笑顔で響子に言った。
「ご…ごめんなさい」
響子は、怯えながら他の生徒全員と逃げ出した。
「おいおい、詩音、どうして事実を述べたやつにあそこまですんだよ?」
「事実ですって?普通さあ、こういう時はさあ、旦那は奥さんの味方になるべきじゃないの?」
「うるせーな」
「はあ?」
「まあまあ、お父さんもお母さんも落ち着いてよ!ね」
遊羅は、二人を宥めようとした。
「そうよ、遊羅のお母さん、ペッタンコなんて、気にしなくていいって」
「そう?」
莉央のフォローでその場は事なきを得た。
「お前らさ、結界も無くなったし、俺達の家に泊まれよ!その方が安全だ…」
羅舞は、4人を家に入れ、4人につかの間の安息を与えた。
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