消失教室〜八犬伝第2部〜(完結)

□閉考の鍵
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「さてと、どうする?」
莉央が遊羅の顔を見て尋ねた。
「とりあえず、俺の出血を止めるために保健室行ってくんねえか?」
宏典は、急かすように早口で言った。
「宏典、今、保健室に行くのは危険だ!僕が思うに、あそこには、近付けないようになっていると思う…いや、僕が敵ならまず最初に保健室を封鎖するよ」
「じゃ、どうすりゃいいんだよ!!」
「教室のカーテンを切って止血しよう!!!」
遊羅は、カーテンを宏典の腕に巻いた。
「おお!止まったぜ!サンキュー遊羅!」
「それ、止まったらあたしと戦ってくれないかい?」
その声に三人は振り返った。
「ヤバい…随分厄介なのが出てきた!」
「磯崎穂花風紀副委員長!」
「待ちなよ!別にアタシは刺客じゃないさ!…けどねアタシに勝てないようじゃ慶事を倒す事なんて無理!!つまりアタシに全員負けたらそこでこの事件から手を引いて貰うよ!」
「ふざけんな!お前なんかこの…アレ?どうしようとしたんだっけ?」
「遅いよ!」
穂花は、宏典の首に当て身を入れて倒した。
「まず、一人」
穂花は、鍵を取り出して、莉央の頭にくっつけた。
「これであんたの思考も施錠した」
莉央は、魔法を出そうとしても出せなかった。
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